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水深ゼロメートルからのwhydunitのネタバレレビュー・内容・結末

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「桐島、部活やめるってよ」と同様、登場人物たちがこれでもかと不在の人物を話題にのぼらせる〝空虚な中心〟ものですね。原作は高校演劇の戯曲(中田夢花作)による脚色のもと、「虚構の劇団」の小沢道成演出で、2001年11月に「劇」小劇場で上演されたそう。その時のキャスト3人が、そのまま映画にも出演していて、とりわけココロ役の濱尾咲綺がいい。それにしても、主役は空っぽのプールに吹き積もった砂。舞台と違い、映画では本物の砂を使わざるをえない点は、実は大きな課題だったのではないか。砂は水とは違う。鬼太郎の登場人物(妖怪)ではないのだから、他人に砂をかけてはいけません。映画はそこに工夫がなかったように思う。舞台版の再演、ぜひぜひお願いしたい。
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