水深ゼロメートルからの千里のネタバレレビュー・内容・結末

数年前に評判の高かった「アルプススタンドのはしの方」と同じく高校演劇を映画化した作品ということで話題になっていたので鑑賞。前評判程の面白さは感じられなかったが、テーマが明確なところは好感が持てた。

自分が頑張っていることに関して男女の差なんて関係ない派と、男女の差があるからこそ自分の性別に向き合って頑張っている派の、それぞれの信念がぶつかり合う物語。自分はどちら派なのか？と問われたら、男女の差なんて関係ない派にはなるけれど、どちらの信念にも一理あって間違ってはいないところが良かった。

自分とは違った考え方を持つ人を尊重すること、理解しようとすることが大事なのだけど、高校生という年齢だからこそコミュニケーション方法にも試行錯誤した結果ぶつかり合ってしまったという感じではないだろうか。作中で相手に物事をはっきり言う派と、好きだけど苦手な部分があることは隠している派と意見が分かれている場面があったのが正にそれかと。

最終的にお互いの考え方を分かり合うまでは行かずとも、自分の気持ちを発散しあって終わりというところはリアルに感じられた。ただミクが最後踊るところも見たかった...笑

個人的にはミク、ユイ、リンカの考え方や発言、行動には好感が持てたが、ココロ、チヅル、山本先生に関しては苦手なタイプだった。ただ、ココロ、チヅル、山本先生にも部分部分では共感出来るので、嫌いではないのだが...もうちょっと相手を尊重する努力はして欲しいなと。。あと山本先生の高圧的な態度は単純に誰が見ても不快になると思う。。

ワンシチュエーションものだけど退屈せずに最後まで楽しめたのも良かった。ただ大きな盛り上がりもないのでスコアはそこまで。それにしてもいくら野球部が毎日練習してると言っても砂多すぎでは...？笑 あれは掃除しきれないよ...笑

舞台挨拶にて、山下監督が少し発言した後に毎回詳しいことはパンフレットに書いてありますのでを入れてくる芸に笑ったり、ミク役の仲吉玲亜さん、ココロ役の濵尾咲綺さん、ユイ役の花岡すみれさんに関しては舞台版からの続役だった為、新規キャストさんや監督含め続役のキャストさんたちの意見も取り入れつつ皆で作り上げたという貴重なお話が聞けたりと楽しい舞台挨拶だった。テーマがテーマなので言いにくいけど、仲吉玲亜さんの顔面が可愛すぎて見惚れてしまった。今後も要チェックしたい。