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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争のshishishiのレビュー・感想・評価

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大笑い、満点大爆笑。
いくらスクリーンを凝視し、イメージの時間に身を任せても、そこに見えるのは、素っ頓狂な顔して編集しているゴダール。
ああ、なぜそのイメージをそんなに長く我々に見せているの、どうしてそこでインタビューの音声(ゴダールの肉性)を自分でサウンドトラックにのせるの、などと穏やかな気持ちで問答できる。
「遺言」なんてものはアワーミュージックにあったのだと思うしかない引用に戸惑いつつ微笑ましく、、
これは"存在しない本編"の予告編であり、映画制作の物理的時系列を捻じ曲げて自死したゴダールに、勝手にしやがれのジャンプカットを思い出して、あんた最期まで変わんないねぇ!と笑顔を送りたくもなる。

現在進行形ではなくなってしまった、ゴダールの最後の作品であるにも関わらず、
ゴダールまたね!と、なんだか清々しい気持ちで劇場を去れてしまった。
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