決められた結婚と本当の愛。
婚約者が自分の大切なピアノを先住民の土地と交換してしまい、先住民から返してもらうかわりにレッスンをしてあげるうちに愛情が生まれてくる…という話。
カンヌで女性監督初のパルムドール受賞、観始めてみるとたしかに映画祭で評価されそうな映画だなと思う。女性不遇でも折れない主人公、話すことができない主人公、入植者と先住民。
でも、文芸ドロドロ娯楽ラブロマンスの側面も大いにあって見入ってしまう。面白い。
無骨でガサツな男に惹かれ、障害のある愛情は盛り上がり、決められた縁談は雲行き怪しい、嫉妬に狂う婚約者、執拗な干渉を受けた主人公は病んでいく……というドロドロ劇に欠かせない要素がしっかり入っている。
そのドロドロっぷりは加速していく。
こうあってほしいと思ったところに落ち着いてよかった。
ピアノはエイダと一心同体。ピアノとエイダに対する態度や扱いもスチュワートとベインズそれぞれ対照的。
