んぎ

ミレニアム・マンボ 4Kレストア版のんぎのレビュー・感想・評価

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似たようなテイストの『憂鬱な楽園』と較べると、緩慢な長回しが多く冗長さが目に余る。しかしながら放埒で直情的な若者像の素描は、あの当時にしか撮られ得なかったかのような切実さを有していた。時代がもう少し早ければもっと気楽な雰囲気だっただろうし、もう少し遅ければインターネットの普及によって登場人物たちの距離感は複雑怪奇な様相を呈していただろう。紛れもなくミレニアムの空気感がパッケージングされていた。朱天文の脚本に物語としてのおもしろさを期待したことはないので、この相変わらずの薄っぺらさはまったくもって想定内。
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