小川勝広

オーメン:ザ・ファーストの小川勝広のレビュー・感想・評価

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)
3.6
『オーメン3 最後の闘争』の時の話しは下記蛇足へ。

ダミアン誕生までのストーリーを作る事に正しく向き合おうというスタンスはよく伝わってきた。
正対できているシークエンスと、正対ゆえに大事にし過ぎている所があった。

良い所は教会が恐怖政治に手を染める物理的ロジック。

ローマの人々の意識も高くなり、
教会の信用も落ち、
信仰する人の数も減少、
教会としては要対応、
人々に恐怖を与え、
教会に人々を戻す、
物理的ロジックの描き方は現代への問題提起含めて、
丁寧といえば丁寧。

では何故ダミアンなのか、
リスク大、低確率、
それでも継続する、
精神的ロジックがあいまい。
その為、中盤が退屈に感じる、
更に情緒に走りすぎ、
イメージに頼り過ぎる。

具体的には、
カルリータを救えばゴールなのか、その逆なのか。

そこはホラー、
サスペンスなんだから、
黙示録で強行突破、
額の刻印伝説で押し切る、
でも、
許されなくもないのに、
それはやらない。

ダースベイダーに負けないビッグネームのダミアン、
あるいは、
グレゴリー・ペックの写真1発で、事態は展開可能なのに、
(写真はおくゆかしい使い方をしています)やらない。

後に更なる展開があるが、
そこまでが長い、
その辺りが、
正対しているゆえの良し悪しだ。

ダミアンという名前を、
オーメンという作品をリスペクトしている、
人間ドラマのシナリオが得意なライター、ティム・スミスの影響もあるのだろう。

そういう意味では、
不満は残らないオーメンだった。

【蛇足】
西川のりおが、
オ〜〜メンとギャグにしていた頃、
『オーメン3 最後の闘争』を、
大阪なんばの南街会館に見に行った、
が、
入口で友達と立ち止まり、
(入口横には、こどもは入れないおもちゃ屋)急遽、
『ニューヨーク1997』を観た、
オーメンをやめて、
大正解だった。

二見の豚まん(先月3月31日に閉店)がまだ中華料理二見だった。

映画館は、
南街会館、東宝敷島、
千日前セントラル、
千日前スバル座、
花月シネマ、テアトルA&P(成人映画のみのこの界隈での嘘みたいなエピソードは多数ある)、
千日会館、国際劇場、
大劇が閉館後ゲーセン、、、
松竹座、道頓堀ピカデリー、
道頓堀東映パラス、
戎橋劇場、
加えて、
今日だけ映画館のような怪しい正体不明の美術学校と名乗る小さなビルの一角の部屋で、
『ピンクフラミンゴ』の無修正の8ミリ上映(キタでもやっていた)を観た記憶もある。
最寄りの地下鉄駅近くにも映画館はあった。

当時ミナミには映画館が、
1番多かった時期だったのかもしれない。