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大日本人のmasatoのレビュー・感想・評価

大日本人(2007年製作の映画)
3.7
漫才から出てきた芸人が映画を撮る、ということになると、どうしても北野武を思い浮かべてしまう。

けれど、武は僕からすればひと世代前の人で、浅草という古い体質の世界から飛び出してきた人であり、いわゆる映画の世界に対してのリスペクトを持っている。

だとすると、松本人志は、それとは全く違う。映画の世界に憧れなど持っていない。ただ、テレビで自由にできないなら、映画でやらせてもらおう。ただ、それだけ。そんな気がする。だから、公開時、賛否両論というか、酷評が多かったのはそのためだと思う。

また、ダウンタウンのコントが好きな人も大きく二分されていて、わかりやすいコントに若干のややこしさを混ぜ込んだものが、ダウンタウンの王道だった。でも、時々、松本人志が忍び込ませるややこしさと思い込みオンリーの突っ走ったコントはあまり受けていなかった。

満を持して、みたいな雰囲気で特番が組まれたNHKのコント番組もシリーズ化されることはなかったし、松本自身も新たにコントを、という発言をしなくなった。

いま、奇しくもダウンタウンの二人がテレビからいないこの瞬間に『大日本人』が見たくなったのはなぜだろう。あんまり、意味はないのかもしれないな。でも、あの才気走った、ウケ狙いも捨て去った超大作が見たくなっただけなのかもしれない。

で、僕としてもこの映画を「おもしろい!」と思っているわけではない。でも、「つまらない」と吐き捨てることもできない。だって、ずっと引っかかるんだもん。いろんなシチュエーションが(笑)。

特にUAとのやり取りが個人的にはとてもおもしろい。そして、この映画が出来上がってしまったことがおもしろい。

そう言えば、アメリカ版リメイクの話はどこへ行ったんだろう
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