ユンファ

大日本人のユンファのレビュー・感想・評価

大日本人(2007年製作の映画)
4.5
松本人志第一回監督作品。
たしか「監督・ばんざい!」と同日公開で、ハシゴ観した記憶がある。どちらも酷評されているが、オレは両方大好き。公開当時、映画館で2回観た。一応言っておくと、別にオレは松本信者ではない。

松本人志は、他者に理解されない悲しさを笑いに変換して生きている人だと思うのだけれど、「大日本人」もまさにそういう映画。
ドキュメント形式をとりながら、明らかに劇映画的な演出や、どう見てもヤラセな場面が続く。被写体はなす術なく、恣意的に撮影・編集された映像の中で弄ばれる。映っていることなんて嘘ばかり。それが、第三者である観客(視聴者)にとっては娯楽になり得ることの面白さと悲しさ。

「大日本人」が酷評されることは、この作品にとってはむしろ成功と言えると思う。
文字通り宙ぶらりんの状態で幕を閉じる本作は結論を提示しないが、「結論を提示しないことこそが結論である」というズルくてバカみたいな終わり方は、いかにも松本人志らしいし、やっぱり好き。

万が一の事態に備え、ガキ使とごっつの円盤を揃えねば…
ユンファ

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