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ロードハウス/孤独の街のKHのレビュー・感想・評価

ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)
3.6
2024年度の年間ノルマ70本中30作品目。
見させて頂きました。

全然見る気もなかったのですが、アマプラを開く度にムキムキのギレンホールがチラチラ目についたというか、
めっちゃ推してくんなぁとは思いつつ、
休日の午前中にちょっとだけ時間があったのでサックリ見るかとなり視聴しました。

また、予備情報は特に入れてはいませんが、
後からこちらの作品がかつてのリメイク作品だということも知り、そちらの作品はどんな作品だったのだろう?と気にはなっておりました。

まずは、ネタバレなしの率直な感想をば述べたいと思います。


『結構楽しく見れました。リメイク作品なので元ネタを知らない身としては、
完全に新作のつもりで視聴しましたが、本当に原作?を見たくなりましたね。
また、格闘シーンや、アクションシーンは結構リアル寄りというか、かなりカッコよかったですね。
また、ラストの展開に関してはネタバレで話すとして、基本的には概ね良作と言えます。
ただ多少なりとも気になったところもありますので、併せて感想を書ければと思います。
とりあえず、役者が素晴らしかったです。
特にアイツが、』


また、ここから先は作品のネタバレを含む感想になりますので、まだ見てない方はご注意を

まず初めに、ざっくりと背景を説明しますと、

ダルトンはもともとはUFCの世界的なファイターでしたが、対戦相手を試合中に殺してしまったのか、それとも再起不能になってしまうほど後遺症を残してしまったのかはわかりませんが、とりあえずその責任を取る形なのか、それとも自責の念に駆られた為に、格闘家の道を退き、現在は地下闘技場で日銭を稼ぐ暮らしをしております。

個人的には相手選手を殺してしまい、試合中の事故ではありますが、責任をとって引退したのかなと思っております。

賭けに負けた観客にナイフで刺されても医者にかかる事はなく、まるで自分の罪かの様に受け入れている点や、例え喧嘩相手だとしてもすぐに病院に連れて行く点なんかは、
2度と同じ過ちを繰り返したくないという部分が、逆に相手を煽っている様に写っているのが良い対比だと感じました。

また、かなりダメージを受けてしまうと、自分の中のタガが外れる様に、内なる野生というか凶暴性を抑えられないと語っており、
実際に、ノックスと戦闘時にはその凶暴性がラストに爆発してしまい、あっさりと木片でとどめを刺してしまいます。
まぁ、死んでなかったですけどね。

あのノックス役のコナーマクレガーさんですが、実際にUFCのもと世界王者で、
役者でもないのにあんなにすげー演技ができるのはビックリしました。。
またキャラクター的にも無敵の住人というか
犯罪をものともしないのは街の警察と繋がりがあったのか、それても本当に人間的に何も気にしてないのか、
おそらくは小さい頃からそうだった様に
誰のいうことも聞かずに、そこに面白そうな話や、上手い話があれば飛び込んでいって、最終的には暴力で全部黙らせてきたのが伺える。

ただ、個人的にはなぜゴロツキがあの店にそこまで執着したのかが非常に曖昧というか、
いや、説明としてはわかるんですが
逆にわからないというか。ドラッグの受け渡し場所としてあそこの土地が最適。
というロジックが意味不明というか

街の警察も買収しているならばどこで何をしててもお構いなしというか、関係ないだろうと言うのが容易に想像つくと言うか。
わざわざあの店を破壊して、立ち退かせた後に、あそこに高級リゾート地を開発してそこを麻薬の受け渡し場所の温床としようと言う理屈はわかりますが、逆にわからない。
だとすればベンがフランキーに惚れてるけど、
自分のモノにならない。新しくやってきた新参者の用心棒に入れ込んでて気に入らないから店もろともぶっ潰してしまえの方がスッと入ってきたかなと思う。

逆にエリーという女性の登場で、ましてやその父親が巷でゴロツキからビックディックなんて名前で呼ばれてる方が余計話がややこしくなると感じてしまいました。

小さなラブストーリーを演出するならば、
フランキー1人で良かった様な。

現代版『西部劇』と称されており、その定義が正直イマイチ理解はできてないけど、
用心棒が街から街へ流れていき、そこに住む悪を退治してから再び次の街へ、という展開であれば、
チャーリーを含めた女性キャラを三人も用意しなくても、フランキー1人で十分だったかなと感じます。
後半は、街を守るというよりは、エリーを助けようとしたり、チャーリーの復讐を果たそうとしたり、フランキーの店守ったりと
動機が二転三転する感じは見ていてブレるし、また、おそらくはメインヒロインのエリーからイチイチやばくなったから街を出ろって言われるのがウザかったです。
俺が殺されるのが嫌なら、お前が父親を撃ち殺せよって思ってしまいます。

まぁ結果としてこの街で起きた事件は全てダルトンには関わりのない状態で済ますこととして、彼は街を後にするんですが、
エリーの父親がなんの罰も与えられてないと思うと正直納得できない部分があります。

個人的には悪は悪なりの美学やリスクがあると思う反面。汚職警官が1番の悪だと思っているので、
それが悪が街からいなくなったから多少懐は寂しくなるけど、どうせ次の馬鹿が街へやってきたらまた上前を跳ねとけば良いかみたいな思想があるのであれば、
ビックディックも海の藻屑になってて欲しかったです。

むしろ次回作に期待。。

とまぁ色々言いましたが、良い話でした。

今回はこの辺にします。
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