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鹿の王 ユナと約束の旅のKHのレビュー・感想・評価

鹿の王 ユナと約束の旅(2020年製作の映画)
3.4
2024年度の年間ノルマ70本中26作品目。
見させて頂きました。

Netflixで比較的上位の高評価を叩き出している作品ではあるものの、
全く聞いたこともなく、こんな作品あったんやと思っていました。

兼ねてよりタイミングがあれば見たいなと思っておりましたので、この度視聴となりました。

また、作品の予備情報は全く知りません。
多分、鹿と、王様が出てくるんだろうということ以外は、

まずはネタバレなしでの率直な感想をば述べたいと思います。


『うーん、正直、うん、なんというか、
微妙でした。なぜなのかはまぁネタバレで話しますが、
非常に作品が長く退屈だと感じるシーンが多かった様に思います。
また、やりたいこと、見せたいことなどはわかっているのに、なかなかそこへいかないというか、時間がかかる感じがしました。
しかし、作品の映像や風景、世界観なんかは
見ていて綺麗だなと感じますが、
これは言っていいのか、なんというか
やっぱりちょっとだけ、もののけ姫っぽいんですよね。やってる事とかテーマとかがダブって見えてしまうために、比較してしまうと、だったらもののけ姫の方がってなってしまうというか、これは本当に比べるのはよくないとは思いますが、そこら辺も詳しく説明したいと思いますが、
僕は正直そこまでハマれませんでした。
また、主演の声優を堤真一、杏、竹内涼真が演じておりましたが、小山力也、沢城みゆき、宮野真守にして欲しかったです。』


また、ここよりネタバレを含む感想になりますので、まだ見てない方はご注意を、


まず冒頭、全然聞きなれない単語の連続に即巻き戻しを要してしまったので、自分の中の
脳内偏差値のギアを一個上げる必要がある。

そして聞きなれない上に、言いづらい。

ツオル、ミッツァルとか、ピュイカとか、
まぁこれ自体はその世界設定なので仕方がないにしても突然のことで戸惑う。

また、この物語が基本はずっと旅を続けるロードムービーなのですが、
この旅自体がこう、実に平坦というか、
なんというか何もないんですよ。

ずっと無事というか、特に何もないけど、結構長いというか、
だとするならば、ヴァン達が何故、奴隷として岩塩鉱で働いていたのか、
ヴァンの家族が何故に亡くなってしまったのか?病気の様な描写はあるも、
ミッツァルの様な症状ではない様な気がするし、
アカファの人間はあそこでヴァン1人だったのか?
また、何故ツオル人があそこで奴隷として働いてたのか?アカファの人間は思い入れが強いので外していると、トゥーリムが言っていたので、気になりました。
まぁ、トゥーリムが差し向けた山犬なので、
あそこにはツオル人しかいないと思いますが、

どのみち長い旅や、村での生活を長く見せられるならば、そこはざっくりとして、
背景をもう少しだけ知りたかったです。

どれだけの戦争がアカファとツオルの間にあって、どのくらいの被害があったか?

そういう意味では、サエも実に感情移入しづらい登場人物だったなぁと思います。
家族が殺されたという背景はあくまでも口頭で語られはしましたが、正直映像として見せてもらいたかったと思います。

映像の細かさなどを見ればかなり細かいシーンも多いので、クオリティとしては高いことをやっている様な気がしますが、なんというか全体的に見たかったなというシーンが見れずに、
別に見なくてもいいシーンが多いイメージがありました。

また、人物背景が文章もしくは口頭で語られるか、夢の中にイメージとして顕現してきたりと、何かあったんだろうなというのは想像はできますが、どうせならそれを見せて欲しいという気持ちになりました。

また、ラストのオチも、うん、よくわかりませんでした。そもそもこの物語は、誰かのために誰かが犠牲になることを牡鹿に例えている場面がありましたが、
彼は両国の犠牲となり、鹿になってしまったのだろうか?
でもそれが本当の意味での解決だったのかが少しだけ疑問が残ります。
例えばもののけ姫であれば森と人の争いの結果、双方が相当な被害を受けた結果、
折り合いをつけられた様に感じました。

今作では、アカファは長きにわたり(と言っても10年)ツオルに隷属していた事を恨んでおり、再興を望んでいた為に、古の力というかミッツァルの力を利用したと思います。

なぜ、それだけでは止まらずに、合併して隷属する様な関係性を保っていたのでしょうか。また、そんな生活を続けるならば即座にミッツァルをけし掛ければ良いわけで、それをしない理由もあまりわからないというか。

アカファが長きにわたり自国に対して恨みを孕んでいた事を知ったヨタルにより、両国の関係性は見直されたのでしょうか?
また、だとしてもアカファの呪いの様な
山犬の力は永遠と誰かに受け継がれてしまう為、ヴァンがそれを引き継いだ形になったのでしょうか。
最後がなんともダイジェストの様なエンディングだったので、もう少しなんとかなって欲しかったなぁという気持ちが残りました。


また、商業目的的に有名人声優起用するのはまぁわかりますが、
聞いた瞬間に堤真一がボソッと話してるのが1発でわかりました。
別にそれ自体はそこまで違和感がないとは言いつつも、僕は個人的にはアニメには声優を当ててもらいたい派なので、
これは言い続けようと思います。


今回はこの辺にします!
KH

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