2024年度の年間ノルマ70本中23作品目。
見させて頂きました。
実を言うとこの作品は、原作漫画を所持しており、なんでこんなオッサンがこんなキラキラ青春恋愛モノなんて読んでるんだとお思いでしょうが、
僕もなんで買ってあるのか覚えてないので、なんとも言えないのですが、
持ってるんですよ。
視聴しようと思ったきっかけは原作漫画を持っているからであり、なんならドラマかと思ったら映画でビックリした次第であります。
なので、内容こそ知ってはいるものの、
本来あまり漫画原作の実写化とかは好みではないのですが、好きな作品なだけに気になったと言う事です。
ただ、はっきり言って好きなだけに辛口ですよ俺は、
平気でみる必要なし、漫画を読みましょうとか言う男ですからね俺は、
と言うわけでまずはネタバレなしの率直な感想をば述べます。
『う、うーん。悪くないんだなこれが、
なかなかどうして、確かにこのボリュームの漫画を二時間以内に収めよと言われればこうなるのはわかるし、
それぞれの登場人物の背景とかが非常に薄くなりがちなんだけど、
今作ではそこもまぁ許容内というか、うん。
悪くない‼︎って感じです。思ったよりは、
個人的にもっとボロカス言ってやろうと思ったのに、
また、原作との相違点があるのも今回に関してはむしろ良いというか。そこはまぁネタバレで話すとして、
ただ本当に欲を言って良いのであれば、このキャスト、このテイストであれば、
地上波ドラマであっても十分戦えた様な気がします。もっと丁寧な心理描写増やして、
もっと居酒屋で飲むシーン増やして、じっくりじっくりやって欲しかったというのが本当の気持ちです。
ただ、これはこれで良い。会話劇としても偏差値高めで心地よかったです。』
またここからはネタバレありきの感想になりますし、漫画原作のネタバレも含みますので、どちらも見たくないという方はご注意を、
まず、映画と漫画の一番の相違点は何かと問われれば、
やはり西条が実際に付き合うことになる女性が違います。
今作では西条は幼馴染の北代と付き合いますが、漫画原作では東雲嬢と付き合います。
これだけ聞くと、
『いやいや、ぽっと出のニューフェイスよりも、長年自分を好きで居てくれた北代選ぶやろフツー』
とお思いでしょう。わかります。非常に、
原作漫画でもその部分は非常に難航した部分であり、また、僕自身、鬼の様な北代推しだったので、
ラストに西条が東雲を選んだのには、
なんだと‼︎‼︎となりましたよ。
ただ漫画を読んでると納得いってしまうというか、ちゃんと回収されるので良いんですが、
しかし今作ではなんと、それこそ東雲嬢ではなく北代を選んだんですよ。
そこになんとなく、漫画とは違う帰結の仕方を模索したんかなぁ。所謂、別の世界線的な?可能性を見出したんかなぁと感じざるを得ないという、
マルチエンディングで言うところの二つ目を見れた様な感覚になりました。
それ故に、うん。悪くないんだなぁ。と感じてしまう今日この頃。
これが原作を読んでる僕の正直な感想でした。なんというか北代が報われて良かったというか。
逆に言えば、宿木嬢が少しだけ空気みたいになってたのはうーん。ちょっぴり残念というか。単なる2人のおじゃま虫に成り下がってしまったのが寂しいというか。
実際に漫画で1番成長を見せたのは宿木嬢であり、ものすごく感情移入してしまったというか。
ずっと静観し続けて、西条がダメになった時に横にいるのは自分と言うスタイルだった北代。
その反面、宿木嬢は自分を上げたり、ライバルを下げたり、ライバルに別の男を差し向けたりと、かなりアクティブなムーブで西条を翻弄したと言う意味では、東雲嬢よりもアグレッシブだった様に感じました。
しかし、今作ではどうしてもそれを描いているだけの時間が足りないのか。
三角関係と言うか、一応四角関係の一端を担っているに過ぎず、シンプルにイケイケの嫌な女になってる感じが印象として持たれたら嫌だなぁと思ってしまった。
僕は原作を読んでるのでもちろん違うとわかるのですが、
ただやっぱりわからないと言うか。
何故原作とエンディングを変えたのかなぁと言うは考えなければダメな様に思う。
でもその答えが漫画の中にある様に、
漫画で北代がフラれた理由に、西条の言った。
『今の自分では北代の気持ちに答えるのには足らない気がする』
という部分があった様に思います。
長く自分のそばにずっといて、優しく見守り続けていた北代、そんな彼女の恋心に、
単純に光っていないからと言う理由で、
無下にし続けていたのは自分が未熟故であり、そんな彼女の気持ちに気がついて、すぐに答えを結論づけるのは失礼ではなかろうか?と言うのが西条の答えだった。
また、フラれた北代も、自分と、東雲の
西条を好きな気持ちで言うと、
東雲は100で、自分は60という分析がある。
つまり、彼女は既に彼と今すぐに大恋愛をしたいと言う欲望があると言うよりは、
このまま老後までずっといれたらなぁという
あくまでも静観するスタイルだったのだ。
それ故に、瞬間最大風速を持つ東雲に軍配が上がった様に思うが、こればっかりは本当に紙一重だった様に思う。
東雲嬢か北代か?と言われれば、
今作では、映画の中の細かな人物背景がどうしても時間の都合上、描ききれていない
ので、そんな映画の西条が選ぶのだとしたら、本能よりも、計算として北代を選んだ様に感じました。
この作品で東雲を選ぶのには慎重さと時間がいるんですよ。
そこをテコ入れとしてなのかは分かりませんが、
違ったエンディングとバッサリ切り取ったのだとしたらこの作品はよく考えられてるなと思いました。
また、答えを聞いた時の西野七瀬の表情が非常に良かったです。
とまぁ熱く色々語りましたが、今回はこの辺にします。