Okanori

成功したオタクのOkanoriのレビュー・感想・評価

成功したオタク(2021年製作の映画)
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やっと観られた……!!!イメージフォーラムがごった返すほど混んでいた。

想像していたよりも監督自身や友人たち、協力を申し出た人など“ファンダム”としての集団ではなく1人1人の個人と語り合う私的な内容になっていて、自身もオタクである監督だからこその向き合い方なのが良いなあというか、そうなるよなあ、と思った。

特にグッズの葬式のシーンは、好きだった頃の気持ちや切り離しきれない思い出と、もう必要ない捨てるもののはず、というあわいで揺れるところが人間らしくて、物とか場所とか音楽とか、“推し”その人だけではなく自分の人生に染み込んでいるからこその割りきれなさがあり、それは友人恋愛家族などとの離別でも起こりうる共感ポイントだったのではと思う。

同じオタクと共に観に行って、鑑賞後語り合う事まで含めていい体験になった。

追記:他の人が指摘していて「確かに」と思ったが、本筋は“推しが性犯罪を犯したら”とはいえ、オタクが集団あるいは大衆になった時の暴力性も多いに問題で、(しかも問題意識は個々による)そこの内省はどのくらいあるのか、そういう話も聞きたかったな
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