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めまいのおーたむのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
4.4
個人的には3作目のヒッチコック。
なんじゃこりゃ!?って作品でした。

序盤はなにやらオカルト風味で、亡霊だのなんだので二時間は持たないよなーと思ってたら、終盤に向かうにつれ、サイコな方向に進んでいき…。
妄執に取りつかれ、死んだ女と瓜二つの女をどんどん死んだ女に似せようとする男のヤバさと、他の女としてしか愛されないけど、その女は他ならぬ自分…という女の悲哀に、異常性が極まってます。
ついにジュディがマデリンそのものの姿になったときには、いやはや半端なくぞわっとしました。
キム・ノヴァクの妖しい美貌や、特徴的なめまいの映像と合わさって、作品からは、倒錯的で、ある意味変態的な香りが匂い立っているような…。
ヒッチコックがサスペンスの神様と称される所以の一端を見た気分になる、異常な話でありました。
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