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セブンティーン・アゲインのおーたむのレビュー・感想・評価

セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)
3.8
竹内涼真のポスター見て舞台化されるんだなーと思い、クリップもしてたので、本作をピックアップしてみました。
軽めに見れておもしろかったです。

最近、二次元の界隈ではチート転生ものが流行ってるようですが、設定だけ見ると、本作はそういった作品によく似ています。
人生の選択を誤ったと後悔している中年男が、ひょんなことから若かりし頃の姿に生まれ変わり、娘や息子が通う高校の生徒として入り込み、そこそこ大きな化学反応を起こしていく…という、この感じ。
「体はティーン&頭脳は大人」という、まさしくコナン君状態の主人公が、高校生相手に無双していく様子は、本作の楽しさの中でも大きな要素の一つだったと思います。
高校生ぐらいの頃って、大人びた人はやたら魅力的に見えましたからねぇ。

そういうコミカルな設定だからか、ストーリーの方もシリアス度は低め。
というか、「人生の選択への後悔」がテーマだと思ってたら、けっこう早い段階で「家族の幸せ」に重きを置いた話になるので、必然的にそうなります。
正直、話の筋については良し悪し等分で、あまりハラハラせず軽く眺めていられたのは良かったですけど、噛み応えという点で言えば今一つかな?という感じ。
「あの時の自分の選択は正しかったのか」という主人公の葛藤は、終盤まで持続させた方がよかった気もしました。
もっとも、主人公の葛藤がなくなってからは、「家族とは全く無関係の身分なのに、彼らが幸せになるように奮闘する男」の話になり、これはこれでコメディと親和性の高いストーリーだったので、最後まで楽しんで見られたのも間違いないです。
娯楽としては十分でした。

見終えてみて、見る前に期待してた分くらいは楽しませてもらえたなという感想。
観客を作品に2時間付き合わせるだけの魅力を持ったザック・エフロンというスターのパワーにも上手く乗っかり、いいコメディドラマに仕上がっていたと思います。
観客である私が、ティーンのノリについていけてない部分もあったりはしましたが、「見た目は好青年、中身はおじさん」という設定のおかげで、ゴリゴリのティーンムービーよりは見やすかったですしね。
見た甲斐ありでした。
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