アランスミシー

めまいのアランスミシーのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
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キルケゴール「自由のめまい」からの影響


インヒアレントヴァイス もファントムスレッド も寝ても覚めてもも、ブレードランナー2049もボディダブルもアンダーザシルバーレイクもチャイナタウンもカンバゼーションも
みんなこの映画の魔力に呪われた


「命を救えば最後まで」という中国の言い伝えはまるっきりそのままインヒアレントヴァイス に使われた。



人間(男)という生き物は、謎めいたもの、壊れやすいものに惹かれ、すぐそばにある愛を忘れてしまう。
謎というのはこの世の何よりも魅力的だが、その一方で空っぽだ。
答えを知った途端価値がなくなってしまう。
人間が既知の愛に満足できないのはどうしてだろう…
神はジレンマを僕たちに与えた


人間とは永遠と葛藤し続けるように作られた唯一の生き物かもしれない

これは我々に与えられためまい(試練)だ
これは未来進行形、家のなかのモンスター
つまりこれからモンスターに変身していく際の身体の異変=めまい
なのだ

未来形で生み出されるモンスターはいつも社会の不条理に悩まされている


ある別の目的のために愛を利用するという罪
人形偏愛症というモンスター

なぜやったのかではなく家のなかのモンスター