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アインシュタインと原爆のtobitsukijackのレビュー・感想・評価

アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)
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どこまでも鑑賞者で、あらゆる場面において事象において、当事者の心は計り知れない。けれど、彼の苦悩した時間とその延長線にある世界に我々も確かにいるのだと。

戦争はしない。生まれながらに兵士はいないのです。犠牲であることも決まっているはずもない。例えば成長過程のなかで、周りが環境が時代が国が政治が…様々な状況からの選択であったり、必要とされて必要に駆られて、もしくは自らに望んで使命であるかのように、そうした人生があった(ある)。

ヒトラーの声を聞く大衆を見て思うのは、聴衆たちにも個々に思考思想があったはずだしだからこそ誰もが彼に同意したのか疑念もあるが、ただスターを見るような魅了されマジックにかかっているかのよう。同じ時間を共有する、その時に話す側か聞く側かに分かれただけで、誰かの声が一際大きかった、それが全てではないのに…代弁してくれているというような。

目立つ目立たないは望み望まぬ関係ない。時を経て現代、誰の声でも、より多くの種類の声を、この毎分毎秒に乗って、古いも新しいもなく巡り巡るのを感じている。それも1つの自由。自由の探求。

インフレ、物の高騰、失業、飢え、かつての向かった道と同様な状況に陥ることは望まない。戦争はしない。そのための日々の選択は些細なものであっても、その先の想像はなるべく最善を尽くし、今もこれからもより長く人々の望む景色を見るためには、気を確かに在らねば。

過去の犠牲をもとに今が有るとしても、犠牲は最小限にさらには完全に無くせるまでに、そうした努力や工夫や願うことは、必要であり諦めてはならないと。

最もより良い進歩とは…もっと創造しよう。
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