阪本嘉一好子

Leonard Bernstein Conducts West Side Story(原題)の阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

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このドキュメンタリーは私にとって衝撃だった。スペインのテナー歌手、ホセ・カレーラス(トニー役)といえば、誰だって知ってるよと言われるくらい有名で惚れ惚れするような歌声のオペラ歌手だが、彼が、レナード・バーンスタインにけちょんけちょんに言われるし、レニー(レナード・バーンスタイン)は忍耐力をなくしてしまって、ホセに対してキツく当たるように見えた。私は楽譜が読めない(簡単のだけ読める)から、どの音をレニーが望んでいるのかわからないが、これがこのドキュメンタリーで衝撃的なシーンになる。ホセは当時すでに有名だったオペラ歌手で、自尊心も相当だから 傷つけられたと察する。

なぜ、こんなことになっちゃった? なぜ、ホセ・カレーラスをトニー役に選んだのか?

未解決のまま時は過ぎ、ある時、レニーのアシスタントを長くしていた故人(名前は忘れた)のインタビューを聞いた。これから書くことは私の記憶からで、記憶違いのところもあるかもしれないが.....
このインタビューをまた見つけたら聞いてみて修正する。

インタビューから:
グラムフォンレコードがレニーにウエスト・サイド物語のオペラバージョンのレコードを作って欲しいと言ってきたと。メンバーはマリアとしてキリ・テ カナワ(Kiri Te Kanawa)、アニタはタティアナ・トロヤノス(Tatiana Troyanos)リッフは米国の新人オペラ歌手 カート・オルマン( Kurt Ollmann )。実力派の四人。しかし、ホセは予定になく、誰かが都合がつかず、彼になった。(?)ホセはスペインで仕事があったようだが、米国に来た。来る前に、ホセには楽譜が渡ってなかったと。ホセは全く練習していなかったんだそうだ。
これが、アシスタントの話である。


レニーは彼につききりで、肩に手を置いて優しく個人指導もしたが、時には、『Tonight』という曲のトニーの箇所を何度もやらしていた。

キリとアニタはレニーは褒めっぱなし。特にキリには格別。また、ジェット軍団のメンバーの合唱の箇所『Cool』はブラボー。レニーは満足していたようだ。「America」の時は、プエルトリコのアクセントが強すぎるから、抑えるようにと。

続く:


記録
https://www.youtube.com/watch?v=fEdeprT03EQ