富樫鉄火

荒野の用心棒 4K復元版の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

荒野の用心棒 4K復元版(1964年製作の映画)
5.0
#51 ドル三部作大会
これまた、あまりのすさまじい面白さに、総毛立った。
完全盗作なのに、なぜ、こんなに面白いのか。
監督、主演、音楽の3人が、映画は、どうつくればお客が喜ぶかを、十二分に知っていたからだと思う。
観ているうちに、この「総毛立つ」感覚を、ほかでも感じたことがあると思ったら、名作古典歌舞伎を観たときと、同じだと気付いた。
歌舞伎役者たちも、どこでどう決めればカッコいいか、泣かせるかを、ちゃんとわかっている。
あれとおなじだ。
モリコーネの音楽も、奇跡的なレベル。
4K復元は、画面も音楽も素晴らしかったが、音響レベルが高すぎて、少々、耳が痛かった。
なお、今回の「ドル三部作」パンフは(正確にはパンフではなく、雑誌だが)、1300円にしては奇跡的な内容の濃さで、ちょっとした単行本1冊分の充実度だ。
レオーネやモリコーネのファンは、これを買わない手はないぞ。
富樫鉄火

富樫鉄火