人類初の月面着陸を目指すアポロ11号を実現するために宣伝・マーケティングを任された広告代理店の有能な女性と、マーケティングに反感を抱くアポロ計画を指揮する男性との恋愛を、アポロ11号にまつわる陰謀論に発想を得たプロットを絡ませて描いた、グレッグ・バーランティ監督のドラマ映画。
元々、Appleオリジナル映画として製作されApple TV+で配信される予定だったが、試写が好評だったのか何なのかは知らないが、配信よりも先に劇場公開されてしまい、Apple TV+ではずっと公開予定のままで3ヶ月の無料期間中に見れなかった作品をようやく鑑賞。内容よりも60年代のオールドアメリカンなファッションのスカヨハが気になっていたので、久しぶりに魅力的なスカヨハに会えただけで満足。
月面着陸の映像はフェイクだという話(さらにそこから広がる陰謀論)は昔から一部で囁かれているけれど、そんな都市伝説のような怪しげな話を、いかにもありそうなストーリーに落とし込んで映画にしてしまった点は、個人的には評価しているし、単純に面白かった。前半のPRの部分は予算獲得のために実際に似たようなことはあったのかもしれない。
ただし、恋愛とアポロの両方の話がやや乖離していることもあって、恋愛譚・ラブコメとしては物足りないし、アポロのほうを期待して見た人にとっては、ちょっと浅すぎて不満を感じるかもしれない。そんな理由から世間的な評価はあまり高くないようである。