パケ猫パケたん

エミリア・ペレスのパケ猫パケたんのレビュー・感想・評価

エミリア・ペレス(2024年製作の映画)
4.6
本格的で、独特な、ミュージカル💃だった❗


『エミリア・ペレス』 (2024)
🇫🇷フランス 🇺🇸USA 🇲🇽メキシコ


●スタッフ

監督・脚本
ジャック・オーディアール

原作 (小説「エコート」)
ボリス・ラゾン

脚本
レア・ミシウス
ニコラ・リベッキ
トマ・ビデガン

撮影
ポール・ギローム

美術
エマニュエル・デュプレ

音楽
カミーユ
クレモン・デュコル

振付
ダミアン・ジャレ


●キャスト

カルラ・ソフィア・ガスコン
(エミリア/マニタス)

ゾーイ・サルダナ
(リタ)

セレーナ・ゴメス
(ジェシー)

アドリアーナ・パス
(エピファニア)

エドガー・ラミレス
(エミーの恋人グスタフ)


●レビュー

気になってはいたが、オイラ🐱、ジャック・オーディアール監督作品2本目の鑑賞

『ディーパンの闘い』(2015)で、スリランカ人を親和性をもって描いていたオーディアール監督、本作品でも、少数者に対する眼差しは、フェアであり、応援している📣感じがする

原作は、監督の友人、ボリス・ラゾンの小説「エコート」(邦訳なし)を基にしているが、女性に成りたいと願っている麻薬王の設定を借りただけで、実際の手術とそれ以降の人生を描いているので、ほぼオリジナル脚本、作家性の高い作りと成っている

さて、この作品を構成する要素としては、トランスジェンダー、性転換手術、麻薬、マフィア、汚職、暴力、不倫、メキシコ、ラップ、コンテンポラリー・ダンスなど、今までのお花畑ミュージカル映画🌺にはない、ダークな部分に溢れていて、独創的かつエネルギッシュ❗

死とショービジネスの闇の世界、ボブ・フォッシー監督の『オール・ザット・ジャズ』(1979)、身障者と死刑の闇の世界、ラース・フォン・トリアー監督の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)、セックスと家族の崩壊の闇の世界、レオス・カラックス監督の『アネット』(2021)と、ダーク・ミュージカル(オイラ🐱命名❓)の系譜に連なる、傑作だった、ダーク・ミュージカルだ・い・す・き😻

カルラ・ソフィア・ガスコン、ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パスが、各々、魅力的に熱演している、そして、カンヌ映画祭で女優賞、各自獲得🐾🐾パチパチ

家族を棄ててまでの性転換をした、エミリア始め、その四人が女性として、責任感を持ちつつも、やりたい放題に生きて
いるので気持ちが良い

オイラ🐱も、引っ越し準備(プレ佳境)、そして、世界史学び直し、映画鑑賞(ペース落ちます)と、目一杯、頑張ります🐱💪

今年のアカデミー賞絡み作品としては、
『アノーラ』、『ブルータリスト』、『教皇選挙』、『Flow 』
とレビューして来たがが、『エミリア・ペレス』は『名もなき者』(未レビュー😿)とトップを争います

ナンバーの中では、性転換の可否を論じる「Lady」と、汚職政治家たちが、整然とテーブルに着いている「El Mal」が際立っていた、そして、耳に残ります

尚、セリーナ・ゴメスが、夕焼けの部屋🌇で家族写真を辿って行く様子は、ベルナルド・ベルトルッチ監督の『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)のオマージュに成っていて、又、彼女自身がマリア・シュナイダーに見えてくる演出で、遊びごころに笑ってしまった、最後は銃で自滅するし

最後のラストシーンなどは、リドリー・スコット監督の『テルマ&ルイーズ』(1991)を意識しているのだろう、この作品を徹底的に暗くした感じがする
やはり、オマージュ🦞🎵


kinocinema 天神📽️ (聖地枠)
シアター3

2025ー38ー30