1990年代、ジャパニメーションの達成のひとつであろう、極北
そして、動く、天野喜孝の画集
『バンパイアハンターD』 (1999)
🇯🇵日本 102分 アニメーション
●スタッフ
原作(小説『吸血鬼ハンターD』
第3作「Dー妖殺行」)
菊地秀行
キャラクター原案
天野喜孝
監督・脚本
川尻善昭
撮影
山口仁
美術
池畑祐治
●声優(日本語版)
田中秀幸 (D)
永井一郎 (左手)
山寺宏一 (マイエル・リンク)
篠原恵美 (シャーロット)
前田美波里 (カーミラ)
●概要
先ず、1999年アメリカで英語版が先行公開、日本では、音声は英語のままで、日本語字幕を付けて、2001年に公開された
そのDVD化に於いて、日本語吹き替えされた
今回、filmarksのリバイバルプロジェクトにより、オリジナル日本語版のリバイバル上映された(⬅️🐱🐾🐾パチパチ、&filmarks さんへのおべっか🎵)
●世界観
食物連鎖の頂点として、吸血鬼🧛♂️(「貴族」と称される)が君臨する、一般大衆は貴族に喰われる立場にあり、大衆は、異形の「吸血鬼ハンター」を雇っている
「貴族」はもちろん、「吸血鬼ハンター」たちは、姿かたちは個性的であり、各自特殊能力を有している
だから、多分、鮮烈な核戦争後の突然変異体なのであろう
ジョージ・ミラーの映画『マッドマックス』シリーズにも似た世界
「貴族」と一般大衆の間に於いて、恋愛も発生して、子孫を残している
そんな子孫のひとりが、凄腕「吸血鬼ハンター」のDである
●レビュー
菊地秀行の原作小説が独創的なのであろう、映画は個性豊かな「貴族」と「吸血鬼ハンター」たちの殺陣に終始する
西洋の城を模した背景や、ゲームファイナルファンタジーシリーズ🥏🎮の天野喜孝デザインのDが、静止画とアニメーションの限界の感じで、美しく動いて行くので、目で観ていて至福
映画📽️の世界は、ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』をもベースにして、更に、フランシス・コッポラの映画『ドラキュラ』(1992)のゴシック・ホラーを参考にであろう重厚な演出
また、バートリ・エルジェーベドの殺人伝説や、黒澤明の『七人の侍』(1954)的要素、西部劇の世界観、ゴシック・ロマンス、SF、押井守の映画『天使のたまご』(1985)的な幾何学的な虚無感と様々な風味が、巧妙にブレンドされていて、なんとも美味であった
影は漆黒の闇の様に深く、同時に融通無碍に変化して、鋭くて怖い
光は、あくまでも白く無敵で儚い
血は、練っとりと深紅にして、残酷
Dの姿形が優雅にして、完璧なフォルム
風のようでもある
KBCシネマ🎦 (聖地枠)
シネマ1
2025ー32ー24