けい

ガメラ 大怪獣空中決戦のけいのネタバレレビュー・内容・結末

ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

『ゴールド・ボーイ』の興奮が記憶に新しい金子修介監督の平成ガメラシリーズの1作目を初鑑賞。

まず印象的だったのは、コミカルメインの前半では映像の切り替えにワイプ(画面がさっと拭き取られるように前のカットから次のカットへと切り替わる演出)が使われている新鮮さ。

そして『水曜どうでしょう』で耳馴染みのあるBGM『ギャオス逃げ去る』に興奮しつつも、飛ぶイメージが無かったガメラが殻に籠もって円盤のようにくるくる回りながら飛び去っていく姿に爆笑。加えて、日本の中心のシンボルである東京タワーを自衛隊がミサイルで自らへし折ってしまい、そこに居座るギャオスという絶望感、さらにはガメラが卵を割ってくれて事なきを得たが、卵を産んで繁殖しようとしていたとわかるシーンはゾッとした。

ラストバトルで隕石のように落下するガメラから逃げるために 『自ら足をレーザー光線で切断し、ガメラだけ石油コンビナートに落として攻撃することで大爆発を起こす』 という頭脳プレーでガメラを窮地に追い込んだギャオスを称賛したい。

浅黄が父親との手を握ることで奇跡的に炎に包まれてガメラ復活!の流れはそくわからなかむたが、中盤でガメラがプラズマ火球でギャオス一発撃破の流れがあってからの最後の一撃だったのでカタルシスを感じられた!あと、重要キャラの浅黄(あさぎ)の名前が女の子らしくなくてカッコイイ。

印象に残ったセリフとして、ギャオスを初めて見た大迫刑事が『あいが犯人なら…おいたちの仕事じゃなか…』は本当にその通りすぎて笑った。長峰が斎藤環境庁審議官に叫んだ『身勝手すぎます!』は、どこかのお偉方に言っているような皮肉なセリフ。そして、続編の期待を膨らませてくれる『来るよ!ガメラはきっと来るよ!』で終わるラストはアニメの最終回的な懐かしさがあって清々しい。

特撮映画については疎いためCGとは違った昔ながらの特撮を存分に味わえ、わかりやすいストーリーといくつかの謎を残す演出、ラストに向かって盛り上がる王道の展開に拍手喝采の作品。大好きな映画『シン・ゴジラ』に通ずるパッションも感じられたのも嬉しい。
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