今を生きる河合優実さんの美しさ荒々しさ、喜び苦しみなどの人生をギュッと見せられた様な作品。
未来に向けて、暗い話ばかりが目立つ社会において、今を生きる20代の1人の女性を河合さんが見せてくれる迫真の演技。
タイトルがなぜナミビアなのか?
河合さん演じるカナはかつて好きだった男、今好きな男、父親や男性達の女性に対しての接し方や考え方、理解できない怒りを秘めていたり、社会に対しての自身がどうありたいのか、何者でありたいのか、何をしたいのか考えすぎて、考えないようになってしまっている様に思える。
そんな人間の知性が心を時に豊かにし、時に複雑化させて様々な考えで人は人生を生きて何かに意味を持たせようとするが、ナミビアの大地や動物達の見ると、生きる意味は無意味であり本能で今を生きる世界でしかないことをタイトルから感じさせる。
知性は人間にとって恩恵でありながら、個や社会を複雑化し、人によっては生きづらい枷にもなっているのかもしれませんね。
カナにとっては今の現状から一時的に逃げるために無意識にナミビアの映像を見てるのか、自覚して見てるのかは謎ではある。