なかなか一筋縄では行かないジャック・ドワイヨン監督作品。
今作で主演のジェーン・バーキンと出会いその後夫婦関係になったことでも知られているらしい。
精神的に不安定な娘(バーキン)とその父(ミシェル・ピコリ)の歪んだ愛が美しくも恐ろしく描かれる。父と娘を超えてくる。
とにかく、バーキンがどのシーンでも絵になる。全てがファッション雑誌の1ページ。
ジーンズ×シャツのこなれた着こなし、特別なポージングじゃなくても、立ってるだけでキマるキマる!そして今更だけど横顔なんか、もうため息レベル。
そして、イッちゃってる演技がとんでもなくハマってる。
お皿でピコリの頭を殴るは、激しく突き飛ばすは、モジャモジャの胸毛にダイブするは…手が付けられない。
異質で抑揚の少ない、ほぼ2人芝居を見せられてるだけなのに、撮影の素晴らしさも相まって最後まで引き込まれる。
フランス映画はコレで成り立つのだから凄い!
と言うかバーキンの存在感×ピコリの安定感ってだけで充分成り立つ。