このレビューはネタバレを含みます
なんだか、なんだか、なんだかな〜という映画だった
安易な希望がないから誠実なのかもしれないけど、選べない人間の無力さみたいなものの書き方がすこし露悪的な感じもあり、いわゆる知識人層である製作者側がそれをやるのは暴力じゃないか、と思った
自由死という制度
死が軽くなると、生きていることも軽くなってしまう
生きていることの実感が希薄で、悪意が広がる社会
人間の感情の揺れ動きを見られてとても楽しかったし、人と関わる中ででてくるわからなさをそのままに描いているのはよかった
相手の何もかもを知ることはできないし、そもそもどう頑張ったって見たいようにしか見られない でもそれで良いんだ
「真実」とか「本当」ということの薄っぺらさ
終わり方に希望を感じつつも、ずっと閉塞感があって苦しかった 結局死に救いを求めたようにも見えるし
ディストピアにおいても人間を肯定したいという祈り?しかしあんまりうまく行ってないように思う