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HERE 時を越えてのごはんのネタバレレビュー・内容・結末

HERE 時を越えて(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

地球ができてから今までのある一地点をひたすら定点カメラで映し、そしてそこで生きた人、家族の物語。

なんだか一軒家が欲しくなる作品だった。
暖炉があるお家憧れる…掃除とか大変なんだろうけど…

予告での「バックトゥーザフューチャー、フォレンストガンプのスタッフキャストが〜」の文言に期待感寄せて見に行くと物足りなさを感じるかもしれない。
確かに時代も超えて、そして人の人生を描いているという部分で言うと、予告に偽りなしな感じはするけど。

落ち着いてホントに一地点を眺める、定点カメラになるくらいの感じで見に行くくらいでいた方が楽しめる作品かな?

一地点に着目とはいえ地球誕生からジュラ紀はほぼ一瞬とは言え、そこから現代までを一応一通りやるのは面白かった。
ジュラ紀の時ですら、潰されてたけどそこには卵があってずーと何かしら住んでた土地なんだなぁ。
ただ必要がないない部分はちょっとつまみ食いするくらいで、基本はある一家の話がメインになるので、壮大なスケールかと思いきや印象としては割とこじんまりな作品。


「若トムハンクス!」
デジタル処理?で若返った、若き日のトムハンクスの姿がみれる!この技術に賛否も違和感の有無も意見いろいろだけど、若い時の姿も知っている俳優だと「あの頃の!」って感じがして個人的には嫌いじゃない若返り技術!
テンション高い演技とか「ビッグ」とかの時のトムハンクスっぽくてなんか良かった!
実際今の年齢いくつなんだろと思ったら68歳のようだけど、あのテンション感の演技がまだできるのすごいなぁ…


「縄文時代から現代まで変わってねえんだよ」
ってのはエレファントカシマシのガストロンジャーの歌詞の一節で本作とは全然関係ないけど、基本的なことは紀元前から今まで基本的な人、生き物の営みに変わりはないって事なんだろう。
そこで起きた事住む人は変われど、誰かが生まれたら希望や嬉しさがあるし、死んでしまったり、失ってしまえば悲しい。ただそれだけだけど、それが生きるって事で日常でありドラマティック。
きっと歳を取ればとるほどこの作品のの良さが増すような気がする。
この作品の全部を噛み締めるにはまだ少し人生の前半よりにいる気がする。


「総括」
基本一点から動かないカメラの映像なのでどうしても、動きのない絵にはなってしまい、らそういった意味では飽きてしまうかも知れない作品。
ただ時代を時系列順に並べるのではなく、いろんな時代を切り貼り?行ったり来たりするような演出でそのあたりはなんとかカバーしているような気はする。その移り変わる演出も面白かった。
メインとなる一家にはそれなりの出来事があるけど、すごく劇的な事なのかと言えばまぁ一家にとっては大きな出来事だけど、割となくはないかなと思える事だと思う。
誰にでもってことではないけど。
だけどそれをスクリーンでみるとドラマティックな気がするから不思議で映画の魅力かなと思う。
そして何よりラスト、固定されていたカメラのアングルが動き出しただけで、何故か感動してしまう不思議さ。特に何が映し出されるわけではないのに。でもこの瞬間のためにここまで視点が固定だったんだなぁ。
なんだか不思議な感動があった。

いろんな人がいて住んでいなくなって、そこには常に喜怒哀楽があってただそれだけだけど、それが素晴らしいって作品だと理解した。
でもやはり視点の固定はやや退屈さも感じてしまうかなぁという点は否めない。
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