このレビューはネタバレを含みます
🌙2025.02.01_33
“死と向き合うという”という事はどういうことかを考えさせられる映画。設定とキャストに惹かれて見たからか、意外な展開などない単調なストーリーだったからなのか少し眠たくなってしまった。この起伏のなさがある意味現実的な質感に繋がっているのかもしれないけど。それでも見終わった後の充足感、見て良かった映画だと思う。死に向かう物語であるあずなのに、どこか明るく美しく前向きに見える。その理由はきっと2人ともマーサの安楽死に納得したからだと感じた。
派手な黄色のスーツに真っ赤な口紅の死に衣装。まさに彼女が望んだ通り“尊厳のある死”の理想的な姿。
扉が閉まっているのを見た時、私まで心が苦しくなった。自分の死の同居人として家族ではなく友達を選んだマーサ。長年会っていなかったイングリットは1番手の友達ではない。それでも友達の最後の願いを叶えるべく同居を始める。もし自分の友達がこんな願いをしてきたら私は何と答えるのか、もし私がこんな願いを友達にしたら友達は何と答えるのかつい考えてしまう。