人気の無い草原広場でひとり黙々とモルックを続ける女、葉道(よみち)。 ある日、広場にひょっこりと現れた奈子にモルックを教えることに。いざ、やってみると意外に難しいモルック。計算や戦略も必要とされるゲームに翻弄されながらも、モルックにハマっていく奈子。やがて奈子は不思議なおまじないをかけてモルックを投げはじめる。 「と・ど・く・よ・う・な・き・が・す・る!」 すると奇妙なことにモルックは見事に当たり始めるのだった。葉道は他人と「遊ぶ」心地良さを感じ始め、奈子とモルックをする日々を重ねていく、と、同時に2人はそれぞれモルックで「勝ち」「負ける」ことに心を静かに鼓舞させていくのだが...
仁絵34歳。夫が海外出張中で日々あてどなく街をさまよっている。マサル48歳。電車の運転士になる夢をあきらめた男。ふたりは互いに家族のある身ながら逢瀬を重ねる。ある日マサルが仁絵の前から姿を…
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