カンナは夫の駈を電車事故で亡くし、失意の日々を送りながら舞台美術の仕事をしていた。クリスマスの夜、舞台セットが壊れたと職場から呼び戻されて首都高に乗って向かう途中、突然真夏の昼間のトンネルに抜けてしまう。どうやら15年前の駈と出会う前の時間にまでタイムスリップしたようだが…な話。
松たか子の若い頃とオバサンの今の演技というか、化粧というか、VFX?と思ってしまうほどの変わりっぷりが素晴らしい。
2008年が舞台なことに対する違和感を抱かせない為か、ホテルやらカキ氷屋やら、普遍的な施設を舞台にしているのが好印象。タイムスリップシーンも含めて、CGも頑張っていた。
物語はループを繰り返しながら、アメリカ映画ならそういう選択肢もあるよねー、みたいなところに行きつつも、そこには帰結しないでさらに心温まる展開になったのも良い。
惜しいところはボソボソ喋りで聞きとりにくいセリフがあったところ。あと、アイドル映画的な胸キュン描写もいらないかなー、と感じた。
若い子ばっかりかな?と思いきや、意外と中高年カップルが多かったのは松たか子効果か。結婚、バツイチ、すれ違い、というテーマを基盤としているので、そういう層にはとてもウケるのかもしれないと感じた。