スガシュウヘイ

マイキー&ニッキーのスガシュウヘイのネタバレレビュー・内容・結末

マイキー&ニッキー(1976年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

組織に命を狙われる男ニッキー。
ニッキーの親友で、組織の一員でもあるマイキー。

マイキーは、親友ニッキーを助けたい一方、
組織からは「奴を殺せ」と言われている。

そんな一夜の逃亡劇です。


『明日に向かって撃て!』が
好きな人はこの映画も好きなはず。


なんといってもマイキーとニッキーという
二人の男のキャラクターが
とても上手に丁寧に描かれていました。

特にニッキー。
彼はどうしようもない男です。
しかし、
その「どうしようもなさ」が
見ている側としては逆に心地よく、
マイキーが逃げようと助けてくれているのに、
「飛行機は乗りたくない」
「映画が見たい」
「墓参りがしたい」
などと言ってはムチャクチャな行動を繰り返します。


「本当に逃げる気あんのか?」
と疑いたくなりますが、
映画の中のマイキーは
なんだかんだ言ってちゃんと手助けしてくれます。


ただこの関係も
ニッキーの愛人の家で起きた事件により
破綻してしまいます。
「誰とでも寝る女」と言って紹介された
その愛人にマイキーは断られてしまうんですね。

そんなことで怒ってしまうマイキーも
結構大人げないなぁ、
と微笑ましく見ていたのですが、
この事件が
決定的に二人の仲を裂いてしまいます。


この映画、
爆発も銃撃戦もありません。
夜の街を
二人のオヤジがごちゃごちゃ言いながら
歩いているだけです。

そういう面ではインパクトこそありませんが、
二人の名優の掛け合いが見事な
良作でした。


製作:1976年(米)
監督:イレイン・メイ
出演:ジョン・カサヴェテス、ピーター・フォーク