pika

並木道のpikaのレビュー・感想・評価

並木道(1960年製作の映画)
3.5
デュヴィヴィエ初鑑賞はレオ主演作。
なんたる可愛さ!なんたる愛おしさ!
「大人は判ってくれない」のレオを見て当て書きしたんじゃ、と思うくらいレオの映画だし当時の若さあふれる瑞々しさをこれでもかと魅力的に収めていて、語り口は軽妙でコミカルだが笑い飛ばすことなどできない青臭さが愛おしくてたまらない。
意地っ張りで頑固だがプライドだけは大人に負けない青少年レオの存在感はよくぞフィルムに遺してくれた!と感謝したいほどで、作品のクオリティ云々を超えた価値がある。ファンだからかな笑

若者の、その時代にしか存在しない瞬間を丁寧に切り取ったシンプル且つあるあるな懐かしさがこそばゆい感じで描かれていて、若さを失いかけている一つ二つ上の世代への憧れや嫉妬も盛り込み、大人になりたいけど大人じゃない今という無限の可能性や等身大の価値をレオに体現させていて素晴らしい。
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