このレビューはネタバレを含みます
結局マイケル・グレイシーは音楽の使い方を分かっていて、尚且つ主人公の栄枯盛衰を描くのが好きで、最後は絶対にハッピーエンドに持っていきたい監督さんなんだなと確信した。
基本的には『グレイテイスト・ショーマン』同様の展開運びであるが、今回が優れていたのは人物描写への深み。スーパースターの伝記映画にはよくある展開であるが、『グレイテスト・ショーマン』のように観客を洗脳させるかのような主人公に対する美化は、今回においては少なくとも強制的ではない。
主人公をあえて〝チンパンジー〟の姿で描くという挑戦的なことをしたのは良いが、これが吉と出るか凶と出るかは正直分からない。もちろん「他人とは違う」という良い意味でも悪い意味としても捉えられる外見をベースに表現してることを前提に〝人間じゃない〟からこそ引っ掛かることなく見られるカットやワンシーンもあった。でもそれをやはり終始、違和感として感じる方もいるだろう。それも分かる。後半のライブシーンからの戦闘シーンなんて『猿の惑星』を観に来たんか?って思うもんな。
まあそれでも個人的に好きなシーンはいくつかあって、一つはロンドンの道や通行人をも巻き込む、ワンカット風長回しシーンとともにRock DJが流れる、あそこは最高だった。僕と近い世代の人は、Back Street BoysやOne directionのような感じるとも思う。実際にRobbie WilliamsのYouTubeチャンネルで、そこのシーンがそのままあるから、本編見終わった後はすぐにそれ見た。
より詳しい感想は、後日YouTubeにてアップします。