ちろる

アリス・クリードの失踪のちろるのレビュー・感想・評価

アリス・クリードの失踪(2009年製作の映画)
3.8
正直時間つぶしで軽く観るつもりでいたが、意外にも秀逸なサスペンス。

ほとんどがアリスを監禁する個室で展開され、登場人物は3人のみ、交わされる会話も必要以上になく淡々と計画を押し進めていく中で3人の微妙な人間関係が見え隠れする。

省エネな作りだからこそテンポがよく、飽きさせない。

冷静で凶暴なヴィックと動揺を隠せない共犯者のダニー。
そして大富豪の娘のアリス。

プロットの素晴らしさもさることながら3人の演出と役者の使い方も見事。

誘拐されている被害者であるアリスのずる賢そうなビッチ風のヴィジュアルや、善、悪どちらにも転べそうな誘拐犯の男2人。

3人が3人騙し合いながらも心のうちを探り合い、最後に笑うのはいったいだれなのか。。。

3人全員の心が最後まで読めない、、そこが分かんなくてなんだかモヤモヤします。
でももしかするとそこがこの映画を飽きさせない最大のトリックなのかも。
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