トッシー

サンセット大通りのトッシーのレビュー・感想・評価

サンセット大通り(1950年製作の映画)
4.0
過去の栄光にとらわれた、大女優。
誇りを捨てた、三流脚本家。
彼女の夢を優しく包む、寡黙な執事。

プールに浮かぶ、1つの死体。



ビリー・ワイルダー監督、初観賞!
三谷幸喜が好きな監督なんで
コメディかと思ってたら、
これはそうでもなかったですね。

ハリウッドの光と闇。
と言うか、人生の光と闇。

主演のグロリア・スワンソンを
はじめ、役とそれを演じる俳優の
リンクが濃い………

実在の人物が本人役で出てたりします。

公開当時はハリウッドの今を
痛烈に皮肉るブラックコメディ
だったんでしょうね。

よくこの役やったな、
グロリア・スワンソン………
もはや自虐ネタの極み………

あなたは
ジャン=クロード・ヴァン・ダムか!

それにしても後半になるにつれての
不穏な感じが好きでしたね。

だんだんと不穏さが溢れてくる感じが。

それであのラストシーンですよ!

もうね、完璧なラストシーン。
だと思ったよ………

映画において、
好きなラストシーンは
いっぱいありますよ。

『ダークナイト』とか
『殺人の追憶』とか、
『ジョーカー』とか、
『殺さない彼と 死なない彼女』とか、
最近だとトンチキだけど、
『台風家族』も好きだった。
『山本エリ復元可能性ゼロと化す』は
あんまり好きとは言いたくないけど…
良くも悪くも印象には残ったな………

でもこれはね、好きとか嫌いを超えて
もう「完璧」なんじゃないかと思う。

映像、音楽、台詞、
そしてグロリア・スワンソンの演技、
全てが完璧すぎて、
前のめりにラストシーンだけ
巻き戻して何度も観ました。

あたりまえの事ですけども
ビリー・ワイルダー監督 凄いですね。
これは他の作品もチェックしなければ!

2021-25
トッシー

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