きゃんちょめ

サンセット大通りのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

サンセット大通り(1950年製作の映画)
4.0
グロリア・スワンソンが可愛い!最高にキュート!ノーマ・デズモンドちゃんを最高に可愛いヤンデレだと思ってみると面白い。

途中に出てくる22歳の小娘の何がいいんだ。あんなの頭が空っぽでなんの狂気もないじゃないか。その点、ノーマはあんな小娘の500倍お金持ち。ノーマと週に一回ノーマのプロジェクターでノーマの映画を見たい。愛する人のためならチャップリンの口ひげをつけて踊ってくれるノーマ。嫌われたと思ったらすぐにリストカットしちゃうノーマ。新年のパーティーには家にオーケストラを呼んじゃうノーマ。ヴァレンティノが踊ったダンスフロアーでタンゴのステップを教えてくれるノーマ。

サイレント時代のノーマの可愛さをみよ。全盛期は本当にかわいかったのである。

セシル・B・デミル監督が言っていた。「おまえらは17歳のころのノーマ=デズモンドを知らないからそんなことが言えるんだ」と。

大スターには大スターなりのプライドがある。そして、そのプライドに見合った努力を死ぬ気で重ねているのである。昔の大女優というのは、得てしてそういうものだ。これを狂気と呼ぶなら勝手にそう呼べばいい。

ノーマは誰よりも映画をリスペクトしていた。本当の映画人ならそれが分かるはずだ。ノーマにスポットライトがあたるとその周りをパラマウントのスタッフが取り囲んだのは、ノーマがいかに映画を愛していたのか、それを分かる人は確かに分かっているからだ。

バーに入ったとき、ジョーはアーティーに、「ブラックダリアの犯人さ」って紹介されてる。ここには吹き替えすらついてない場面なんだけど、ブラックダリア事件が何だか知りたかったら、『ハリウッドバビロン上・下』って名著を読もう。神保町で俺はこないだ買ってきた。

3発撃たれるプールのシーンは見事。

最後に大きく"パラマウントピクチャーズ!"ってロゴが出るシーンで俺は叫んでいた。なんたる皮肉か。

ビリー・ワイルダー監督、万歳!
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