きゃんちょめ

アステロイド・シティのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
-
偽物の仮面をかぶらされた女優が、偽物の傷を化粧でつけていた。しかし、その偽物の傷だけが本当の傷なのである。

「フィクションにしないと描けないリアリティーというものがある」。「実際にはなかったことによってのみ伝えられる現実味がある」。この作品はそのことを強調していると思う。この作品は、マリリン・モンローについてちゃんと描いていると思った。

実在する①スカーレット・ヨハンソンという女優が演じている②ミッジ・キャンベルという実在しない女優が映画の中で演じている③偽物のキャラクターにつけられた偽物の傷は、実在する④マリリン・モンローという女優につけられた本物の傷の表現になっているのだ。

この映画は、この4層構造になっている映画だと思う。
きゃんちょめ

きゃんちょめ