このレビューはネタバレを含みます
過去の栄光に囚われ続ける往年の大女優の悲しい末路。
華々しい妄想を狂信し現実が見えなくなったノーマよりも、現実が見えていながら彼女の妄想を守り続ける執事の方がよっぽど狂っているような。
忠実すぎる執事であるマックスが実は最初にノーマ主演映画を手掛けた監督で、その上最初の夫である事を打ち明けた時の「コイツが一番やべー奴だ…」という空気が最高だった。
ラストシーンでノーマがカメラに囲まれながら威風堂々と階段を降りていく姿は完全に狂気だけど喜びに満ち溢れていて、これはバッドエンドのようでいて実はハッピーエンドなのかもなと思った。