のんchan

ロルナの祈りののんchanのレビュー・感想・評価

ロルナの祈り(2008年製作の映画)
3.9
ダルデンヌ兄弟作品鑑賞9本目❗️

これは今までの作風ではあるものの、ラストがいつもは微かながらも光💡を感じるが、これはどうなんだろう?光なのか絶望なのか?観る人で変わるかも?


アルバニアからの移民であるロルナは偽装結婚をしてベルギー国籍を入手する。その相手クローディは薬物中毒で困り者。ただクローディはロルナを愛し頼り薬物から抜け出そうとしている。
しかし、ロルナには恋人がいてあくまでも愛のない偽装結婚であり、恋人と2人で店を開く夢を持っていた。
偽装結婚には仲介斡旋するファビオが絡んでいる。
ロルナは一刻も早く離婚したい。そこでローディから暴力を振るわれたと見せかけ、自ら頭を腕を柱や棒で打ちつけ血だらけに。離婚を早める手立てだったが...
そんな矢先、クローディに対し、ほんの少しの情が湧き、1度だけ身体を許す...

恋人との別れ、お腹に子供がいると錯覚するロルナ...ラストはあまりに辛い。

移民問題は根深いヨーロッパ。
斡旋業、職場のクリーニング業、不動産の契約の曖昧さ。細かな部分でも日本人には考えられない、嘘と偽善が渦巻いていて恐怖を感じた。

ロルナを演じたコソボ共和国出身のアルタ・ドフロシの身体を張った演技が魅力的。フランス語はこの役の為に2ヶ月で習得した才女でもある。
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