「いて(痛)てててて…と思わず言っちゃう映画」
大九明子監督初監督作品。東京藝術大学大学院映像研究科のオープンシアター「大九明子特集」にて鑑賞。
小学生教師の月子。執拗に彼女を付け回すストーカー。親友のできちゃった結婚。月子の日常とその周りを描く。
面白かった!!!!初監督作品観れてよかったーー。監督自身が主演やってるのも素晴らしい。
監督曰く、監督ができるのは最初で最後だろうと思っていたらしく、やりたいことを詰め込んだらしい。
今の大九監督の作品でもよく見る、定点や、映像をわざとスパッと切って次に行くリズム感、目でわかるフリオチ的な画(日常のルーティンのようなシーンを散々映して、干してた布団を退かしたら男が居る)など詰め込まれている。そこまでしっかりとしすぎたストーリーを付けなくても、画で分からせてくれるのが心地良い。
テーマ的には、自分の中にある「性」と「生」への受け入れきれ無さ。
妄想で妊婦さんをぶん殴る。「性」の先の「生」を受け入れきれない自分。性行為すらうまくいかない自分。教えてる子供達も自分の思うようにいかない。最後少し受け入れようと前向きになったということなのかな。殴った後の「しよっか」は、綿矢りさイズムも感じた。
「いてててててててて…」と色んな痛い場面が連続して出てくるシーン、感情がぐわっと上がっていくすごいシーンだった。本当に痛い。こちらも想像して痛く感じた。改めて出産の時のイラストみて、見たことがあるはずなのに鮮明に「いててて」と思わされた。
行為しようとして三角定規で首を刺しちゃうシーンは、思わず声が出た。痛そうすぎる…!
最後、結婚式と共にエンドロールで流れる曲あれ何?笑
君のおっぱい、僕と合体…
笑っちゃった。どっかで聞けないのかな…笑
大好きな大九明子監督映画『勝手に震えてろ』で、「意外と死なない」とセリフで出てきていたのでより気になっていたので見れて良かった。機会があったらもう一回見たい…!