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ペリカン・ブルー 〜自由への切符〜

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ペリカン・ブルー 〜自由への切符〜の作品紹介

ペリカン・ブルー 〜自由への切符〜のあらすじ

物語の舞台は90年代のハンガリー。“鉄のカーテン”が崩壊し、西ヨーロッパへの扉が開かれた。海外旅行が自由化され、たくさんの人々が“外の世界”に目を向けたものの、国際列車の切符は高額で、庶民にとっては手の届かない夢だった―――。そんな“見せかけの自由”に反撃を企てる若者たちがいた。アコシュ、ペーチャ、ラチの 3 人は、切符に使用されているペリカン社製の青いカーボンインク《ペリカン・ブルー》を家庭用洗剤で溶かし、行き先を書き換える方法を発見する。偽造した切符で海外旅行を満喫した彼らは、同じ境遇の若者たちにも“自由へのチケット”を配ることを決意する―――。この“ブッ飛んだ計画”は順風満帆に見えたが、やがて警察の捜査が始まり、国家を揺るがす大騒動へと発展していく!!!

ペリカン・ブルー 〜自由への切符〜の監督

ラースロー・チャーキ

ペリカン・ブルー 〜自由への切符〜の出演者

ノルマン・レーヴァイ

コルネール・テジ

アーゴシュトン・ケネーズ

原題
Kék Pelikan/Pelikan Blue
公式サイト
https://www.march.film/pelikanblue
製作年
2023年
製作国・地域
ハンガリー
上映時間
79分
ジャンル
アニメ
配給会社
マーチ

『ペリカン・ブルー 〜自由への切符〜』に投稿された感想・評価

【旅する無賃乗車】

社会主義体制が崩壊した1990年代のハンガリー。
実際に起きた国際列車のチケット偽造事件を基に描くアニメーションドキュメンタリー。

鉄の壁が喪失し、西側諸国にも自由に旅できるようになった、ハンガリー人たち。
でも、チケット代が高額で、お金のない若者たちには、未だ高い金の壁が立ちはだかる。
そんなある日、若者3人組が、ある方法を思い付く。

ペリカン・ブルーとは、ファースト・ペンギンみたいな比喩表現かと思ってました。
でも、実は、ペリカン社製の青いカーボンインクのことです。
国際列車の乗車券に出発・経由・到着駅などを手書きする際に、このカーボンインクが使われていました。
若者3人組が、黒色よりも青色のカーボンイングで記入された字の方が家庭用洗剤で消去しやすいことを突き止めます。
更に、どの窓口で青色が使われ、どの係員の筆圧が低いかまで調べます。
そして、国際列車チケットを偽造し、夢にまで見た西側ヨーロッパ各国へ旅しまくります。

チケット偽造が成功し、
偽造チケットを皆が欲しがって世間に出回り始め、
警察が摘発に動き始めて大事になるまで、
を当時の若者たちにインタビューする形で、
記録映像やインタビュー音声によるドキュメンタリー部分と、手描きアニメーション部分を合わせた、ユニークな作品です。

当時の自由を手に入れた若者たちの熱量が伝わってきます。
自由にもタダ乗りできないけど、ファースト・ペンギンは得をする、というのがこの作品からの教訓です。
月
3.7
ラースロー・チャーキ監督・脚本
原題または英題:Kék Pelikán

ノルマン・レーバイ
コルネール・テジ
アーゴシュトン・ケネーズ

東欧ハンガリーで1990年代に起きた驚きの実話を、ドキュメンタリー素材を盛り込みながら映像化したアニメーション映画
(2026年公開 ハンガリー 79分)

いわゆる「犯罪」について、を本人映像の代わりにアニメで…という工夫や
ちょいちょい当時の映像を挿入しながら観せてくれる、というのが興味深く
また、「鉄のカーテン」が崩壊し、西ヨーロッパへの扉が開かれた1990年代のハンガリーの雰囲気も知れて、観てよかった作品でした

物語は
海外旅行が自由化され、多くの人々が外の世界へ目を向けるようになるが、国際列車の切符は高額で庶民には手が届かない
そんな中、頭脳派のアコシュ、大胆不敵なペーチャ、泳ぐことが大好きなラチの若者3人組は、切符を偽造し若者たちに配ることを決意するが…
と進みます

アニメで描写することで生々しさが全くといっていいほどなく、
偽造切符を“自由へのチケット”という彼らの夢や希望が伝わり…
犯罪なんだけど、彼らがどこか誇らしげなのには笑っちゃいました

抑圧されてきた時代の終焉
自由への希望
時代の変換地点
そのときの彼らの思いが描かれていたとは思いましたが
独特な絵が個人的には終始、合わず…笑💦
少し間伸びも感じてしまいました💦

ラースロー・チャーキ監督が、10年にわたる綿密なリサーチを行い、記録映像やインタビュー音声といったドキュメンタリー素材と手描きアニメーションを融合させて描き出した、
という意欲作であることは確かで一見の価値はあったと思います✨


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90年代前半、民主化したハンガリーで、西側諸国を旅行できる国際列車切符を偽造する若者三人の物語。

三人が20年後の2014年に再集合して、過去を振り返るという構成。三人が出逢った経緯から、切符偽造に成功するまでの試行錯誤、ついに成功してから警察に狙われるところまでがノスタルジックに描かれる。

1990年代初頭はカセットテープ、中盤になるとCD、20年後はiPodがちょこちょこ出てきてて芸が細かい。音楽自体もジャーマンビート的なテクノからロックまで話の流れに沿ってて見事。イギー・ポップのポスターもあったよね。

アニメの絵面だけみるとヘタウマっぽい(他の方のレビューで「ビーバス・アンド・バットヘッド」っぽいと書いてあって共感)のに、実は実写がちょこちょこ挟まれたり、凄く細かいところに拘ってある。個人的には最大の敵、ピエロ車掌🤡がトラウマ級に良く描けてた。

2014年の現在の舞台となるダイナーは(他の方のレビューでも指摘されてたけど)、もろエドワード・ホッパーの「ナイトホークス」。

ヴィム・ヴェンダースの「エンド・オブ・バイオレンス」とかダリオ・アルジェントの「サスペリアPART2」でも出てきた絵柄。元の絵画はシカゴ美術館にあって、シカゴで「アンタッチャブル」とか「フェリスはある朝突然に」のロケ地巡りしたときに立ち寄ったの思い出した。

やってることは明らかに犯罪なんだけど、だんだん「切符偽造」の作業自体が楽しくなって、「手段」が「目的」になってしまうの、とても共感する。

特に、三人で知恵を絞って切符偽造を成し遂げるまでのところが個人的には面白かった。安い切符を購入して、家庭用洗剤ドメストで<ペリカン・ブルー>の青いインクを溶かし、国際列車の切符に書き換えるという手口。しかし、このドメスト(塩素系漂白剤)が強力すぎて笑う。色んな実験してたみたいだけど、サンポールと混ぜてたら国際列車どころか天国への片道切符になっていたハズで、運が良かったんだろうなぁ。

俺も、中学生の頃にエロ本の黒塗りを消すのに夢中になって、キッチンハイターとか色々と試したことあるもの。その時のことは「籠の中の乙女」の感想に詳しく書いた( https://filmarks.com/movies/26058/reviews/111002027 )が、

・目を細める(この作品でも出てきたが一番原始的な方法)

から、様々な試行錯誤を繰り返したもんだ。

・バターを塗る(テカテカ光るだけ。数日後に蟻🐜が集まってきた)
・コーラを垂らす(一週間スポイトで垂らし続けた結果、本がふやけ、同じく蟻🐜が集まってきた)
・シンナーを塗る(印刷がハゲてただの白い紙になった)
・消しゴムでこする(同じく印刷がハゲた)
・セロテープを貼って剥がす(破れた)
・虫眼鏡で太陽光を集める(チリチリと燃え尽き、理科の実験としては成功した)

など色々やったなぁ。懐かしい。

国をまたぐ移動は、ハンガリー人にとって、昔ほど手の届かないものではなくなり、電子化もあって「偽造切符」なんてものは完全に廃れてしまった。

無修正画像がいくらでも手に入る現在、エロ本の黒塗りを苦心惨憺して突破する必要が無くなり、俺の方も、画像検索のスキルだけがメキメキと向上した。

でもたまに思う。

不便な時代は良かった。夢があった。

この作品に出てくる90年代の若者たちの自由への渇望に共感するのは、俺も不便な時代を懐かしむほどに年を取ったからなんだろうか。

16年ぶりにハンガリーで親露政権が倒されたというニュースを同タイミングで、この作品を観ることが出来て良かったです。オススメ。

この作品の関係者がここを読んでいたら、「ハンガリーの若者による切符偽造」の次は、

「筑豊の若者によるエロ本の黒塗り消し」

をテーマに選んでほしい。

そんで「ナイトホークス」みたいなダイナーで、一緒に語り明かしたい。

夜が明けるまで。

(おしまい)

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