バート・ランカスターは、
ソーセージみたいだった。
本作は非常にユニークなコメディ映画であり、
くだらないユーモアやナンセンスな要素をふんだんに取り入れている。
主人公フィロミナ・カンクは、
ナンセンスコメディ「ミスター・ビーン」のように、
場面ごとに予想外の言葉を発するキャラクターだ。
「ミスター・ビーン」がほとんどセリフを発しないのに対して、
カンク・オン・アースに続いて、
フィロミナ・カンクはしゃべりまくる。
その言動には、時折その場の空気を読まずに飛び出す謎のボケや、
何気ない言葉が重なることで面白さを生み出している・・?
彼女のセリフは時に過剰とも感じられるが、
これが映画全体のユニークな魅力となっている。
特に彼女の相手役が専門家である点が面白さを引き立てている。
フィロミナは、彼らの専門的な知識や理論に対して、
しばしば無遠慮に発言し、逆説的にその専門性を、
ズタズタにするようなボケを繰り出す。
ただし、この映画の面白さを享受できるかどうかは、
視聴者がフィロミナ・カンクの言動をどう捉えるかにかかっているだろう。
フィロミナの言動を単なるナンセンスとして受け入れられる人には苦笑をもたらす一方で、
ある程度の専門性や知識を持つ人、
あるいはフィロミナのキャラが合わない人にとっては、
その不条理さがちょっとした「引っかかり」を生むかもしれない。
それが、この映画の評価を分ける大きな分岐点となるだろう。
宇宙の神秘、自然の不思議、
実存、虚無、ボケ、無・・・
京阪神らへんで活動している、
越前屋俵太が好きな人は楽しめるかも。