ヤンデル

暴力脱獄のヤンデルのレビュー・感想・評価

暴力脱獄(1967年製作の映画)
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・「暴力脱獄」という邦題に特に意味はない(当時「暴力教室」が流行ったので似たような邦題をつけたと言われる)。

・主人公のルークはキリストになぞらえられており、作中の出来事もキリストの物語を思わせる。

・「Cool Hand Luke」はポーカーで手を持たずに勝負する→何も持たない者が強いことを象徴している(Lukeは主人公の名前)

・原作者のドン・ピアースは実際に刑務所を経験しこの作品を書いた。

・原作ではフロリダの沼地を開拓しているが映画では草場となっている。

・当時は囚人に開拓させていたが現在は囚人からの搾取にあたるので今は禁じられている。

・看守が飛んでいる鳥を落とすシーンは「自由なものは許さない」ということをイメージしている。

・道を舗装するシーンは苦役をスポーツのように楽しむことで人生の苦しみを楽しみに変えることを表している。このシーンはカミュの「シーシュポスの神話」(岩をただ上げ下げするだけの苦行を楽しみに変える)を元にしたと言われる。

・雷は天啓のイメージになっている(アイデアを思いつくとき、神と対話するとき)。2回めの雷が落ち、雨に打たれるシーンは「ショーシャンクの空に」に影響している。同作も刑務所の中で楽しみを見出すことがテーマとなっている。

・卵50個を食べるシーンのあと、ぐったりしたルークはキリストの十字のポーズになっている。

・実際はポールニューマンは卵が嫌いで、8個しか食べなかったと言われている。

・脱獄したルークが川を渡るのは犬に匂いを追われないようにするため。

・雑誌の写真を囚人たちが見たがるシーンは宗教の誕生(偶像の崇拝)をイメージさせる。

・ルークの食事を少しずつ皆で食べるシーンはキリスト教のミサの光景に似せている(ミサではパンを食べる)

・ルークが墓のような穴を掘らされてから「神を見捨てたのか」というシーンや墓から這い出す(復活する)シーンもルークをキリストになぞらえている。

・最後に監視の象徴であるサングラスは砕かれ、ルークは笑っている。最終的に彼は負けなかったということを表している。

・最後に囚人たちはルークのことを語り継いでいくことが示唆される。カメラが引くと、道が十字になっており、破られた写真も十字に切られている。
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