秀ポン

モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアンの秀ポンのレビュー・感想・評価

4.7
めっちゃ面白かった。

まず初っ端から、キリストの演説シーンがめちゃめちゃ面白かった。そりゃそうだよな。聞こえねーよな。聞こえねーし、喧嘩もするよな。暑いしな。
この冒頭のシーンがこの映画の全てを表していると思う。素晴らしい。
正しい言葉と雑多な現実との間には巨大なクレバスがあって、どれだけ言葉を尽くそうが大抵のものはそこにこぼれ落ちていく。

前作よりだいぶ金がかかってそう。普通にかっこいい映像が多かった。
ただし無法図さではホーリーグレイルが勝ってる。こっちはわりかしちゃんと映画してるとも言える。

なんもかんも意味なし!っていう笑いがどストライクで、H2G2ってやっぱドクター・フーのSF的ハッタリとモンティパイソンのナンセンスのハイブリッドなんだなと納得した。
(デカ・チンとどもりのくだりはクソほどつまらなかった)

ナンセンスはナンセンスでも、前作に比べて、こちらに何かを伝えにきてるような感じが強いのは宗教が題材だからか。
イデオロギーを打ち消そうという働きはまた別のイデオロギーになる。

・瓢箪派と靴派。この辺りのくだりめちゃめちゃ好き。
単なる映像としても、窓辺のブライアンを見上げる群衆の画がなんか好き。

・問診みたいな優しい「磔刑ですか?」
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