カオリ

最後の忠臣蔵のカオリのレビュー・感想・評価

最後の忠臣蔵(2010年製作の映画)
3.7
吉良邸討ち入りから16年後・・・忠臣蔵のアナザーストーリー

切腹をせず生き残った寺坂吉右衛門と、討ち入りの前日に逃亡した瀬尾孫左衛門。

時代劇感はあまりなく現代風ドラマ仕立てで見やすく進みますが、吉右衛門(佐藤浩市)vs孫左(役所広司)のシーンはなかなか見ものでした。
どちらかというと佐藤浩市(の父上が大好きなもので)目当てで観始めましたが、役所広司というのは見るたび物凄く良い役者さんだなぁ・・・と。んなこと分かっているのに、いちいち思うよね、本当に見入ってしまう良い演技をなさる。

劇中の浄瑠璃にリンクさせて進んでいくストーリーがなかなか見応えありました。
ラストは素直に感動しました。不器用に武士道をつらぬく忠臣蔵らしさを残した最後であったかと。
そもそも、「忠臣蔵」という創作話、私はあまり好きではないのですが…、忠臣蔵が少し好きになり、赤穂に行ってみたいなとさえ思えてきました。

そして、終盤に出てきた田中邦衛・・・今作が遺作となってしまったようですが、ちょろっとしか出てこないのにこの存在感よ。

見応えたっぷり。面白かったです。
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