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薬指の標本のlamiのレビュー・感想・評価

薬指の標本(2004年製作の映画)
4.0
時が止まった、標本の中。
このまま保存しておきたい。
けれど、手元には置いておきたくない。

支配される心地よさ。
足が靴に侵されていく。

オリーブグリーンのファッションが、
くすんだレッドに変わっていく。

冷たそうなブルーのタイル、
螺旋階段、
後半のパンプスを履いた足
この辺りのショットが好きでした。

今どきこんな表現はどうかとも思いますが、女性らしい感性の作品だなと思います。


すごく久々のレビューになりました…
ここ数年映画の世界から離れてしまっていましたが、最近また少しずつ鑑賞しています*

他の作品を観ていて、足を差し出す・つまさき・靴・・・あ、『薬指の標本』ってあったなぁって、ひょんなことから思い出して10年ぶりくらいに再鑑賞。

この作品が絵として成立するのは、美しいロケーションやキャスト陣だからこそなんだと思う。(綺麗な人でなければ、本当にただの変態映画で終わってしまう気がする笑)

昔、小川洋子さんの原作も読んだような記憶があるけれど、全く覚えてないのでまた読んでみようかな。
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