りんとん

西の魔女が死んだのりんとんのレビュー・感想・評価

西の魔女が死んだ(2008年製作の映画)
4.7
何か抱きしめたくなるような作品だった。
(何を抱きしめたらいいかわからなかったから、自分をハグしておいた)

自然の恵みを感じて、狭いワンルームの家で観ていたはずなのに深い呼吸をすることができた。
おばあちゃん、魔女の少し片言な話し方も良かったな。

原作を読んだことがないので、早速読みたくなった。映画化すると端折りがあるのは仕方ないから、ちゃんと読みたいな。
お茶にハーブやお花を浮かべたり、夜遅くにパジャマでお菓子を食べたり。
「スローな、丁寧な暮らし」が流行り始めて最近までは、斜めにみてしまっていた。
でもこうやって自分が食べる物や着る物、触れる物を大切に扱うのって、とても贅沢で素敵なことですね。
ジャム作りたくなった。

おばあちゃんにマイが本音を話した時のあの言葉、大人になってめちゃくちゃに流されて、自分自身が訳分からなくなった自分の心によく染みた。
きっと学生さんも、いろいろな立場で頑張っている人もそうだと思うけれど。
ああいう風に向き合って話してくれるおばあちゃん、私も欲しかったな。

あんなに素敵な自然の中で毎日過ごすことはできないけれど、アスファルトで固められた街の中に住む私でも、魔女の基礎トレーニングはできるはず。笑

後半は悲しかったな。
この世で命が尽きてしまっても、届くものは届いていると信じていたのはおばあちゃんだったんだろう。おじいちゃん。

自分のことは、自分で決めるんですよ。
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