沙那王

幸せへのキセキの沙那王のネタバレレビュー・内容・結末

幸せへのキセキ(2011年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

娘ちゃん、ふるまいがめっちゃ大人でびっくり。
喋り方とかイライラするほど大人っぽい(笑)
息子くんの情緒が心配で、引っ越し先は動物園。
園のオーナーとなった主人公、飼育員たちとともに、お金持ちが遺した動物たちの世話を始める。

動物たちと『家族』に、なってゆく。
心が離れてしまった息子くんとも、歩み寄っていく。
病気で亡くなった嫁さんの準備万端さが凄い。

17歳のトラ、安楽死か延命か、動物園再開前に自然死させるか。
『人間の勝手。』ほんと、そうよね。
生まれて、恋をして、結婚して、子を成して、育てて、老いて、死んでゆく。

上橋菜穂子の『獣の奏者』でも、強精剤で子を成せない爬虫類と、巣立ち子離れできずに子を成せない猛禽類が出てきた。
命が命として本来の生き方をするためには、人が関わり過ぎたらダメなのかもしれない。

息子が『僕のことも助けてよ!』って叫ぶ。
『愛して!』って聞こえた。
待ってるだけじゃダメ。愛は、まず配らなきゃ。
それは大人にならなきゃ実感できないかもしれない。思春期の男子には難しいよぬ。

大切な存在と『死』によって離ればなれになる苦痛。なんとか乗り越えるか、やり過ごしていかなきゃいけないと、脳ミソでは分かっているんだよ。
それが出来ないから胸が苦しいんだ。

今まさに『死』が愛しい存在を迎えに来ようとしてる。心の準備が出来る?ねぇ。虎ちゃん。

ソロモンの舌なめずりがキュートでした( *´艸`)

従業員に給料を払えるようになるまで、大変だったんだろうな。
エンターテイメント作品として綺麗にまとめられてた印象。

ところで、一緒に引っ越して来た犬は、どこ行った?
沙那王

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