マーダー・ライド・ショーのmareのレビュー・感想・評価

ロブ・ゾンビ初監督作品だけあって暴れまくっていて奇抜な登場人物、セット、メイク、エフェクトなど気が触れていて独自のテンポ感で突っ走っていくし目まぐるしい。結構わかりやすくホラーの名作をオマージュしていて、田舎の小屋に潜む殺人鬼一家は悪魔のいけにえだし、狭い通路で斧を持って追いかけ回すシーンはシャイニングを思い出す。そうした古典を踏まえてケバケバしい様相を重ね塗りした悪ふざけ感みたいなものがこの映画の特色であり、開き直ったかのように連発される荒々しいイメージは独特でクセになる。特に時折挿入されるVHS画質レベルに落とされたおちょくるようなキャラの独白シーンが顕著だ。