アニマル泉

男と女のアニマル泉のレビュー・感想・評価

男と女(1966年製作の映画)
4.5
セリフがほとんどなくフランシス・レイの音楽とルルーシュの長玉レンズの映像で雰囲気を醸し出し、ピエール・バルーの歌とモノローグで心情を説明する特異な映像詩。構成はまさに男と女のカットバック、現在と過去のカットバック、シンプルな構成だ。冬の曇天のドゥーヴィル、いつも雨の車中が勝因。そしてフランシス・レイの音楽がなくして本作は成立しなかった。海辺でトランティニアンが車をパッシングライトしてからアヌーク・エーメと抱擁、その周りをカメラが360度回転するのは当時皆んなが真似したマスターピースです。どうしようもない情動を持て余し、自責の念にかられるアヌーク・エーメの色気が生々しい。デジタルリマスター版で鮮やかな色合いが蘇えっている。
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