コレはどんでん返し作品の隠れた名作じゃないかな?
麻薬捜査官の殺害事件に挑む刑事コンビが抱える深い苦悩や葛藤を描いたクライムサスペンス。ドキュメンタリータッチの演出によるダークで渇いた世界観と刑事を演じるジェイソン・パトリックとレイ・リオッタの重厚感ある演技が見どころの作品。
泥臭くて男臭くて、また生々しくて容赦ない映像に引き気味で見てたけど、気付けば前のめり。
レイ・リオッタと言えば!の名作『グッドフェローズ』では苦手意識が先立ち味わいきれなかったところが、今作ではめちゃくちゃ良かった。
やっと名演ぶりを堪能出来た気がする。
存在感、冷徹さを秘めた凄み、僅かな?人間味…。絶妙なバランスだった。
だからこそ、観終えた後のこの感情に繋がる訳で。
とんでもない熱量を持ってのクライマックスの畳み掛けが素晴らしい。どんでん返しからの更にどんでん返し。
そして、そこで終わるか!なラストも巧い。
心臓バクバクしっぱなしの攻めた映像は得意とするところでは無いけれど、何せ映画として観た時の構成とか、見せ方とか、見応えとか…何よりラストの先の焦燥感とか。
う~ん後を引く……。
同じ麻薬潜入捜査官のドラマと言えば、シドニー・ルメット監督の『プリンス・オブ・シティ』も見応え抜群だった。
長尺を除けば個人的にはアチラに軍配。